「CARPの人間関係」


 僕がCARPに来て、いくつか驚いたことがありました。それは、活動場所に行くと「おかえりー」、帰るときには「言ってらっしゃい!」と笑顔で言われることでした。ほかにも、人に積極的に関心を持っていったり、自分が恥ずかしいから、面倒くさいからという思いを越えて自己表現していく姿がたくさん見られます。

 CARPでは、「家族文化の拡大」を目指していて、誰とでも深い関係性を築けるような人間になれることを目指しています。

 研修会では班体制でプログラムが進行していくのですが、そこで班長をしてくださる学年がいくつか上の「お兄さん」やスタッフの方々の姿を見ていて、「自分もこんな人になりたい」と思ったのを思い出します。

 CARPにあるひとつの文化として「1 to 1」というものがあります。これは、班長などと一対一で向き合って納得がいくまで話し合うという文化です。僕は自己表現が下手でしたし、自分の過去で人に言いたくないこともたくさんあったので、なかなか心を開ききれず班長さんも苦労が多かったと思いますが、それでも向き合って自分の人生に関わっていきたい、責任を持って生きたいとまで言う姿に僕の心もだんだんと開放されていったように思います。

 人に向き合ってもらい、また自分からも人に向き合っていこうとする中で、自分の中にこれまでにはあまり無かった思いが強くなってきました。それは「人を喜ばせたい」という思いです。CARPでは「人のために生きる」ことによって人間の価値が最大に発揮されるのだと考えています。

 例えば学校でひとつゴミを拾ってみるとか、地域の方にあいさつをしてみるとか、そういったところで僕自身が少しずつ変わってきているのを感じています。

(2年・男)      

 

 

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